第2回作品展 小西郁江(終了)
小西郁江さんの作品を初めて見たとき、なぜか“懐かしい”と感じました。いったいなぜ懐かしいのか。考えを巡らして行き着いたのは、子どもの頃に見たり感じたりした風景がそこに描かれているからではないか、ということでした。空いっぱいの朝焼けや、でんと空に居座る雲。そういった自然の事物そのものを、余計なものを排除して、その核心を捉えている。大人になるに従って失ってしまった、いわば子どもの目がそこにある。だから懐かしいと感じたのではないかと思ったのです。「僕らと雪山のひかり」にしても、雪がじゃんじゃん降っているのに、わーっと叫んでそこに飛び出して行きたくなる……そんな気持ちにさせてくれます。今回は、小西ワールドを存分にお楽しみください。